その日は、お昼の時間まで、ふつうの月曜日だった。あいことマテオが、まちがえてお互いのお弁当をとってしまうまでは。二つの箱はとてもよく似ていて、どちらも確かめようとは思わなかったのだ。あいこはいつものベンチにすわり、ふたを持ち上げると、まだ少しあたたかい金色のエンパナーダが三つと、下にはさまれたスペイン語のメモが入っていた。校庭の反対がわでは、マテオが、のりでまかれたおにぎりを二つ見つけた。どちらも真ん中にうめぼしがかくれていた。少しのあいだ、二人ともおどろいた。それから、きょうみがわいた。それから、一口食べた。
ここ何週間かで食べた中で、いちばんおいしいお昼ごはんだった。チャイムがなると、二人はもとにもどすためにベンチで会ったが、どちらもあまり急いでいるようには見えなかった。「これをわざとやったらどうかな」とあいこが言った。「毎週金曜日にね」とマテオは言ったが、もう最後のエンパナーダに目をつけていた。
ほかの子どもたちも気づいて、入れてほしいと言った。まもなく、クラスみんなで「金曜日のごちそう会」をするようになり、子どもたちは、家から料理を一つ持ってきた。アルミホイルにつつんだものもあれば、布につつんだものもあり、どれも家の味へのはげしい誇りとともに運ばれてきた。ある金曜日、先生はクラスの友だちのおばあさんのぎょうざを食べて、しばらく窓の外を見なければならなかった。